ジュージューの主役を知る:Certified Angus という基準
500°Fの鉄板の上で「プレミアム」が本当に意味するもの。格付けからトリミングまで、そしてテーブルそのものが鉄板という過酷な環境で、なぜ柔らかさを保てるのか。
「プレミアム」という言葉は、メニューの上で安易に使われがちです。Pepper Lunch では、その言葉の裏に明確な規格があります。Beef Pepper Rice と Angus Cut Steak に使用する牛肉は、すべて Certified Angus Beef。USDAの格付けに加え、10項目もの枝肉基準をすべて満たしたものだけが名乗れるブランドです。合格するのはアンガス牛のおよそ4頭に1頭。残りの3頭は認められません。
この違いは、ファストカジュアルのどのお店よりも、私たちの鉄板の上でこそ大きく表れます。なぜなら当店の鉄板は、レストランで牛肉が出会う中でもっとも過酷な調理面だからです。500°Fの鋳鉄は、サシの不足を決して見逃してくれません。家庭のコンロの350°Fならそれなりに焼ける肉も、150度も高い鉄板の上で、しかもお客様ご自身が焼くとなれば、たちまち革のように硬くなってしまいます。だからこそ牛肉は、仕入先を出る前の段階で、この熱に耐えられるものでなければならないのです。
格付けはゴールではなく、スタートライン
「アンガス」と表示するお店はたくさんありますが、それは品種を指す言葉であって、品質の等級ではありません。Certified Angus Beef は、その品種の話が終わるところから始まります。ブランドを名乗るには、アンガス種としての外見基準を満たしたうえで、さらに「食べたときのおいしさ」に直結する10の関門を通過しなければなりません。
- サシは「モデスト」以上。これはUSDA Choice の上位約3分の2と、Prime のすべてに相当します。サシとは筋肉内の脂肪のことで、鉄板の上で溶け出し、旨みを運んでくれます。
- リブアイの断面積は10〜16平方インチ。ポーションが均一に取れ、表面全体が同じペースで火が入ります。
- 枝肉重量は1,050ポンド未満。これにより、それぞれの筋肉が柔らかさの範囲内に収まります。
- ダークカッターは不可、首のこぶは2インチ以下、脂肪の厚みにも上限あり。いずれも、硬さやばらつきにつながる要素です。
カットとトリミング
Beef Pepper Rice の牛肉は、繊維に逆らって薄くスライスしています。薄いから、鉄板に触れた数秒でお好みの焼き加減に。中心が冷たいまま待つ必要はありません。繊維に逆らって切ることで筋繊維が短くなり、これは柔らかさの感じ方にもっとも効く要素です。短時間で焼き上げる場合、格付け以上に効いてきます。Angus Cut Steak は厚めにカットし、生の面を下にしてお出しするので、焼き色はお客様ご自身の手で。もちろん、同じ基準をクリアした枝肉から取っています。

平凡な牛肉を熱い鉄板にのせれば、熱々の味にはなります。でも、柔らかくすることはできません。柔らかさは、鉄板に届く何ヶ月も前、仕入先の段階で決まっているのです。
570店舗で、同じおいしさを
一軒の名店なら、枝肉を一頭ずつ目利きして仕入れることもできます。けれど、17か国に570店舗以上を展開する30年のブランドには、それは不可能です。必要なのは、どこへでも持ち運べる規格。それこそが Certified Angus Beef の基準です。東京でも、シンガポールでも、スコッツデールでも、関門はまったく同じ。だから Beef Pepper Rice は、どの店でも同じ味がします。鉄板の温度を同じ方法で管理しているのも、同じ理由です。仕組みの意味は、お客様がそんなことを一切考えずに済むこと。それに尽きます。



